AMDが明らかにするAI搭載データセンター向けのCPU、NPU、GPUに関する戦略アプローチ

AMDのAI戦略:Computexでの発表

台湾で開催されたComputex展示会において、AMDのCEOリサ・スーが同社のAIデータセンターおよびPC向けチップアーキテクチャ戦略を発表しました。彼女は、データセンターから個人用PCに至るまで、包括的なAIインフラストラクチャを支える中央処理装置(CPU)、神経処理装置(NPU)、およびグラフィック処理装置(GPU)について詳しく説明しました。

AMD Instinctアクセラレーターロードマップ

AMDは、Instinctアクセラレーターの拡張ロードマップを発表し、毎年の先進的なAI製品リリース周期を確立しました。新しいAMD Instinct MI325Xアクセラレーターは2024年第4四半期に発売予定で、続いて2025年にMI350Siriーズが登場する見込みです。この新Siriーズは、前世代と比較して最大35倍のAI推論性能向上を見込んでいます。

次世代CDNA「Next」アーキテクチャに基づくAMD Instinct MI400Siriーズは2026年に登場予定です。「MI300Xアクセラレーターは、優れた性能とコストパフォーマンスのおかげで、Microsoft AzureやMetaなどの主要なパートナーから強い支持を得ています」と、AMDのデータセンターアクセラレーテッドコンピュート部門の副社長ブラッド・マククリーディ氏は述べています。この新たなロードマップは、AMDのAI分野における革新とリーダーシップへのコミットメントを反映しています。

ソフトウェアの強化

AMDは、人気の大規模言語モデル向けのパフォーマンスを向上させるため、ROCm 6オープンソフトウェアスタックの開発を続けています。改訂されたInstinctロードマップは、288GBのHBM3Eメモリと1秒あたり6テラバイトのメモリ帯域幅を備えたMI325Xを強調し、競合他社を上回る優れた仕様を提供します。

次世代EpycおよびRyzenプロセッサー

Computexでは、AMDが「トゥーリン」というコードネームの第5世代Epycプロセッサーをプレビューし、「Zen 5」コアを活用してパフォーマンスリーダーシップを維持すると発表しました。Epycプロセッサーは2024年後半に発売予定です。さらに、AMDは高性能を誇るRyzen AI 300SiriーズおよびRyzen 9000Siriーズプロセッサーも発表しました。これらは、ゲーミング、プロダクティビティ、コンテンツ制作に特化しています。

業界リーダーとのコラボレーション

AMDの基調講演では、MicrosoftやLenovoといったパートナーが登場し、AMD技術によって支えられた革新的なPC体験を紹介しました。HPはCopilot+ PCsを、LenovoはRyzen AI機能を活用したノートPCを強調しました。また、Asusも多様なユーザーのニーズに応えるAI搭載PCのラインナップを見せました。

エッジAIの推進

さらに、AMDはVersal AI Edge Series Gen 2を導入し、FPGAロジック、AIエンジン、組み込みCPUを統合したエッジAI技術を進化させています。これらのデバイスは、Illuminaのゲノム配列解析や、SubaruのEyeSight ADASプラットフォーム、Canonのフリービューポイントビデオシステム、Hitachi EnergyのHVDC保護リレーなどの重要なプロジェクトで実際に使用されています。

AMDの革新的なAIソリューションへの取り組みは、技術の進化における最前線に位置することを確立し、さまざまな業界で次世代のAI機能を推進しています。

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