Cohereの新しいAIコマンドR+、SageMakerとAzureで発表、Bedrockでは未対応

今週初め、トロントを拠点とするスタートアップのCohereが、元Google AI研究者らによって共同設立され、企業向けのAI大規模言語モデル(LLM)「Command R+」を発表しました。この発表では、Command R+が、ChatGPTを支えるOpenAIのGPT-4をさまざまなAIベンチマークテストで上回ったことが示された印象的なデータが強調されました。

現在、Command R+はMicrosoftのAzureクラウドサービスで利用可能で、今日からは、もう一つの主要なクラウドプラットフォームであるAmazon SageMakerでも利用できるようになりました。

料金体系

AzureでのCommand R+の利用料金は、モデルの出力で1,000トークンあたり0.015ドル、入力プロンプトで1,000トークンあたり0.003ドルです。トークンは単語や単語の一部を表しており、オープンソース開発者のサイモン・ウィリソンが提供する素晴らしいインタラクティブな例を参照できます。

一方、SageMakerでは料金体系が異なり、リアルタイム推論の料金は1時間あたり82.89ドルから146.93ドルの範囲です。これは商業用デプロイメントをサポートするためのものです。

MicrosoftのAIモデルへの取り組み

MicrosoftはX(旧Twitter)でCommand R+が「最初にMicrosoft Azureで利用可能」と誇らしげに発表しました。また、同社はDatabricks、Hugging Face、OpenAIなどからの1,600以上の基盤モデルの広範なライブラリを強調した詳細なブログ記事を公開しました。

「Command R+は、企業が内部データを活用してカスタマイズされた精密な言語モデルを利用できるように設計されています」と、MicrosoftのAIプラットフォーム担当コーポレートバイスプレジデントのジョン・モンゴメリー氏は述べました。彼は、Cohere EmbedとRerankと組み合わせることで、企業データに依存する高度なAIアプリケーションにおける最先端の精度を提供すると強調しました。

Cloud AIの激しい競争

MicrosoftがCommand R+を導入したのは、フランスのAIスタートアップであるMistralの独自モデルへの投資に続く動きです。OpenAIへの継続的なサポートを通じて、MicrosoftはAzureを企業デベロッパーにとって多様なAIモデルの選択肢を提供するトップの目的地にしようとしています。

これに対抗して、AmazonはLLMに特化した開発プラットフォーム「Bedrock」でモデルライブラリを積極的に拡充しており、最近ではAnthropicのClaude 3モデルファミリーを追加しました。Command R+がAWS SageMakerで利用可能になった一方で、Bedrockにはまだ追加されていないことは、競争の激しいクラウド市場において重要な進展を表しています。

主要クラウドプロバイダーがより広範なマモデルの選択肢を提供しようとする動きは、彼らの激しい競争を反映しています。プロバイダーがより多くのモデルを提供できるほど、さまざまな顧客のニーズに応えることができ、スーパーマーケットが多様なブランドを取り揃えるのと同様のメリットがあります。

Cohereにとって、主要クラウドやAI開発プラットフォームでの存在感を高めることは、ビジネス成長にとって重要です。この拡大は、収益を生み出すのが難しいと報じられている中で特に重要です。それに対照的に、OpenAIは約60万の企業顧客を引きつけ大きな成長を遂げているとされています。

Bedrockからの除外

CohereのCEO兼共同創業者であるアイダン・ゴメス氏は、XでCommand R+がAmazon Bedrockにないことを認め、その追加をユーザーに求めるように呼びかけました。Command R+がAmazon Bedrockにない理由について、AWSのスポークスパーソンはこう述べています。「AWSは製品ロードマップを公開しませんが、私たちは顧客に最も人気のある先進的な基盤モデルを提供することに取り組んでいます。Cohereのようなモデルプロバイダーとのパートナーシップはこの使命において非常に重要であり、さらなる協力を楽しみにしております。」

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