今日、GoogleはWorkspace向けの新しいビジネスソリューション「Gemini」を発表しました。このGemini Ultra 1.0はGoogleの最先端モデルを活用し、DocsやMeetなどのWorkspaceアプリケーションに組み込まれ、企業レベルのデータ保護を確保しています。
本日より、Gemini for Workspaceは2つの価格プランで提供されます。これは以前のDuet AI for Workspaceからアップグレードされたもので、Workspaceアプリ内での「Help Me Write」などの生成AI機能を提供していました。これにより、Googleは「Gemini」という名前の重要な再ブランディングを行いました。最初のブランディング変更は、チャットボット「Bard」をGeminiに改名したことです。
Geminiはさまざまなアプリケーションに埋め込まれることで、ユーザーに新たなGeminiチャットボット体験を提供し、プライバシーとセキュリティを損なうことなく、ワークフローやクリエイティビティを強化します。この取り組みは、似たアプローチをすでに導入しているMicrosoftとの競争力を高めるものです。
Gemini for Workspaceからの期待
Google WorkspaceのGM兼副社長であるアパルナ・パップは、新規及び既存の顧客がGeminiのアドオンにサインアップできることを発表しました。これにより、Workspaceアプリ全体で高度なAIモデルにアクセスできます。アドオンは、小規模組織向けのビジネスアドオンと、パワーユーザー向けにより多くの機能を提供するエンタープライズアドオンの2種類があります。
両プランでは、最新のGemini 1.0 Ultraに基づく体験にアクセスでき、DocsやGmailでの「Help Me Write」機能、SheetsでのSmart Fillの向上、Slidesでの画像生成などの改善が含まれます。類似の機能は、Google OneのAIプレミアムプランとして消費者にも提供されています。
「多くの小規模企業がGoogle Workspaceを使って接続、創造、協働しています。最近の調査によると、88%の中小企業のお客様がデータ分析やメール作成などのタスクに生成AIを使用したいと考えています。リソースに限りがある企業の生産性を向上させるために、Geminiビジネスアドオンを発表します」とパップは述べています。
エンタープライズプランは同様の機能を提供しますが、Geminiへの無制限アクセスや高度なAI会議機能を含み、100以上の言語でのリアルタイム翻訳や自動会議メモ作成が予定されていますが、こちらは後に展開される予定です。
安全なチャット体験
両プランには、Geminiを活用したスタンドアロンチャット機能が含まれ、AIのサイドキックとして機能します。この機能は、ユーザーが専門的なインサイトを得る助けとなり、ワークフローをスピードアップすることを目的としています。
「例えば、マーケティングマネージャーがGeminiを活用し、トレンド、製品更新、競合のメッセージを分析してメールマーケティングキャンペーンのトピックを特定できます。Geminiはそれらのトレンドに関連する魅力的なコピーの作成や、目を引く件名の考案に助けることができます」とパップは説明しています。
特に重要なのは、Workspaceの利用体験が企業レベルのデータ保護と著作権補償を確保し、すべてのやり取りにおいてプライバシーを保持することです。「Geminiのビジネスおよびエンタープライズプランを利用すれば、あなたの会話は広告に使用されたり、人間のレビュアーにレビューされることはなく、生成機械学習技術のトレーニングにも活用されることはありません」とパップは付け加えました。
Microsoftに対抗する競争力のある価格設定
Googleは、Geminiビジネスアドオンを月額20ドル(年間契約)で提供し、エンタープライズプランは月額30ドルに設定しています。一方、Microsoftは、そのGPT-4およびDALL-Eを活用したCopilot for Microsoft 365を月額30ドルで提供しています。
この価格戦略はGoogleの提供を、小規模企業の間で特に普及させる可能性があります。ただし、Microsoftは同じレベルの企業向け保護が欠けた月額20ドルのプロ版Copilotを提供していることにも留意が必要です。