Slack、AsanaやCohere、Adobe、WorkdayなどのAIエージェントを導入し、コラボレーションを強化

Slackが職場の効率向上のためにAI統合を強化

Slackは、ユーザーの生産性を向上させるためにAIエージェントの統合を進めています。これらのAIエージェントは、利用料金を支払っている顧客向けに提供され、SalesforceのAIソリューションやパートナーからのサードパーティツール、Slackユーザーが開発したカスタムエージェントが含まれます。

AIエージェントによるワークフローの効率化

Slackのチーフプロダクトオフィサーであるロブ・シーマンは、デスクワーカーのワークフロー統合の必要性を指摘しました。「私たちの調査では、従業員が1日のうちほぼ3分の1を無駄なタスクに費やし、半数が必要な情報を見つけられないことがわかっています」と語ります。これは、日々利用するアプリの増加によるものです。

この課題に対応するため、Slackは独自のエージェントを提供するのではなく、既存のAIツールを統合するプラットフォームを設けています。たとえば、Salesforceの新しいAIスイート「Agentforce」を利用することで、ユーザーはSlack内でCRMデータに直接アクセスし、質問やコマンドを入力することでリアルタイムのCRMデータに基づく回答を得ることができます。

さらに、SlackはAsana、Cohere、Adobe Express、Workday、Writerなど、さまざまなパートナーのAIエージェントもサポートします。これらのエージェントは、それぞれの開発者によって設定されたプログラミングに基づいて動作し、ユーザー自身がAIエージェントをSlackに統合することも可能です。

導入に関する課題を乗り越える

AIエージェントの導入により、ユーザーはSlack内の専用インターフェースを通じてAgentforceのようなツールにアクセスでき、CRMデータに関する質問や次のステップの提案、あるいは自動化されたメールのドラフトを受け取ることが可能になります。

ただし、SlackはこれらのAIエージェントがユーザーデータへのアクセスを制限することを強調しています。「私たちはエージェント専用の新しいAPIを開発し、データがエクスポートされたり、保存されたり、言語モデルの訓練に使用されたりしないことを保証しています」とシーマンは説明しました。ユーザーが作成したカスタムエージェントは、独自のデータでトレーニングを行うことができるため、GoogleカレンダーやZoomなどの既存のアプリケーションの強力な拡張として機能します。

職場生産性の主要なプレーヤーの一つとして、SlackはAIエージェントへのアクセスを拡大しており、企業ソリューションにおける成長トレンドの一環となっています。ServiceNowなどの競合他社も新しいAI機能を発表しています。

ただし、多くのAIエージェントはまだ初期段階にあり、従業員の実体験は限られています。最小限のプロンプトで動作する自律型エージェントの開発は進行中です。

SlackはこれらのAIツールの価値を証明する必要があります。特にAIの導入が職場での不均衡を残している現在、従業員の間にはAI統合の公平性についての懸念も存在しています。

SlackでのAI機能の拡充

AIエージェントに加えて、Slackはオーディオ会議のオプション「Huddles」にノート取りや文字起こし機能を追加しています。この要約はアクションアイテムや共有されたノートを含み、チャンネル内の専用タブに表示されます。

さらに、AIワークフロービルダーはユーザーの入力からワークフローを自動生成し、AI検索機能はアップロードされたファイルやトランスクリプト、Zoomなどの接続アプリからのドキュメントから回答を引き出します。

これらの機能を強化することで、Slackはユーザーが日々のタスクをより効率的に、そして生産的に遂行できるようサポートします。

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