これは二部作の第二部です。第一部をこちらでお読みください。
最近、サイバーセキュリティ企業CrowdStrikeの社長兼CEOで共同創業者のジョージ・カーツ氏との対談を行い、同社のデータ駆動型アプローチと未来のサイバーセキュリティビジョンについて探りました。CrowdStrikeのクラウドベースの単一エージェントプラットフォームは、顧客が新しいサービスをシームレスに統合し、人間の知識とAIを組み合わせることを可能にします。カーツ氏は、インシデントレスポンスや脅威ハンティングから得られる人間の洞察と、AIによるデータ分析を結びつけることが、サイバーセキュリティの未来において重要であると強調しています。
インタビューの第二部では、カーツ氏が企業の取締役会におけるサイバーセキュリティ専門知識の重要性と、生成AIがサイバーセキュリティにもたらす変革的な役割について語ります。また、CISOやセキュリティリーダーへのサイバーセキュリティソリューション評価に関するアドバイスも提供します。
VB: CrowdStrikeの戦略は、取締役会の戦略的目標やリスクの受容度とどのように一致していますか?
カーツ: 取締役会が理解できるリスクとリスク軽減の観点でコミュニケーションを取ることが重要です。取締役会は主に、時間、財務への影響、法的リスクの3つに関心を持っています。私の焦点は、侵害を防ぐという主要な目標を達成することです。歴史的に見て、業界はマルウェアの停止に固執してきましたが、侵害を防ぐことが重要です。
取締役会との対話では、彼らのセキュリティ投資が侵害防止という成果につながるべきだと強調しています。これにより、SEC規制や国内外のデータ保護法に対するコンプライアンスの議論につながります。取締役会は評判、財務の安定、業務の継続性を優先します。組織が製品の提供や顧客との対話に支障をきたす場合、財務的な影響は重大です。最終的な目標は、安全性、コンプライアンス、無駄な経費を削減するための効率的なベンダーマネジメントを提供することです。
VB: 脅威が増加する中で、CISOなどのセキュリティ幹部が取締役会に参加するケースが増えていますか?
カーツ: はい、もちろんです。金融機関では、第三者監査人やリスクに焦点を当てた人々が多く見られます。多くの公的取締役会では、CFOがリスクを管理しているため、サイバーセキュリティの専門知識が将来の取締役会メンバーにとって不可欠な要素になっていると考えています。私たちは、ビジネスリスクや公的企業のダイナミクスを理解している金融サービス出身のCISOとも連携しており、彼らは取締役会にとって信頼できるアドバイザーとして貴重な存在となるでしょう。
VB: 生成AIの脅威に対して、あなたのアーキテクチャが適応する能力について、今後のサイバーセキュリティの革新はどのようなものがあると予想していますか?
カーツ: 生成AIの発展はまだ初期段階です。私たちのCharlotte AIは、露出管理やデータ保護などのさまざまなカテゴリーに統合されて機能を向上させています。Charlotte AIは質問に答えるだけでなく、顧客の代わりに行動を起こすことが可能で、これが非常に重要です。
通常の生成AIのやりとりでは、依然として人間の意思決定が中心です。私たちの目標は、AIが人間よりも正確に問題を特定し、解決できるレベルの自動化を実現することであり、これはサイバーセキュリティにおける大きな進歩を意味します。
VB: あなたのプラットフォームの有効性を示す注目すべき顧客成功事例を共有できますか?
カーツ: 顧客の名前は開示できませんが、私たちは技術スタックを大幅に統合しようとしている大手SaaSプロバイダーと提携しました。その環境は重複するソリューションで混乱していました。当社のプラットフォームを導入することで、技術を整理し、いくつかの冗長性を排除しました。このケースは、顧客との信頼を築く能力と、彼らの業務におけるプラットフォームの潜在能力を最大化したいという私たちの願望を体現しています。顧客はこれを重要なセキュリティツールと認識しています。
VB: 今日の急速に進化する脅威環境で、サイバーセキュリティ戦略を再評価している組織やCISOに対して、どのようなアドバイスをしますか?
カーツ: まず、単なるプレゼンテーション以上の視点を持つことが重要です。技術が約束を守り、迅速に価値を提供するかを検証してください。実装に6か月もかかるべきではありません。次に、価格とコストの違いを理解することが重要です。無料のソリューションは、オペレーションや評判のリスクを含む高い隠れたコストを伴うことがあります。ソリューションの真のコストを評価すること、特に人員やソフトウェア、ハードウェアに関する影響を考慮することが重要です。