OpenAIの初の開発者会議「DevDay」にて、CEOのSam Altmanが数多くの新機能を発表しました。その中でも特に注目を集めたのが「GPTビルダー」です。
この革新的なツールは、現在ChatGPT PlusおよびEnterpriseの会員に向けて展開中で、ユーザーがシンプルな英語のコマンドを使用して、OpenAIの最新のGPT-4 Turboモデルを基盤としたカスタムGPT（インテリジェントなAIエージェント）を作成できるようにします。技術的なバックグラウンドがない方でも簡単にAIエージェントやアプリケーションを数分で開発できることを目的としています。
ユーザーがアップロードしたドキュメントを参照し、特定のアクションを実行するカスタムGPTは、他のアプリケーションとの統合も可能です。たとえば、カレンダーの競合を検索し、会議参加者に自動的にメッセージを送信する機能が、イベント中にZapierによって実演されました。OpenAIは、クリエイターがサードパーティのGPTをリストし、利用に応じた収益を分配できる「GPTストア」の開設を計画しています。
GPTビルダーはまだ完全には利用可能ではありませんが、初期のユーザーは使いやすく、プログラミングや開発経験がなくても使用できると報告しています。以下は、早期ユーザーによって生み出された革新的なGPTのいくつかの例です。
商品プロトタイピング
ペンシルベニア大学ウォートン校の教授であるイーサン・モリックは、ChatGPTのブラウジング機能とDALL-E 3を利用して「トレンドアナライザー」を作成しました。このGPTは特定の市場セグメントのトレンドを識別し、新しい製品アイデアのプロトタイプ画像を生成します。
シンプソン化GPT
Octane AIのCEOであるマット・シュライトは、「シンプソン化GPT」を開発しました。これは、ユーザーがアップロードしたプロフィール写真を『ザ・シンプソンズ』のキャラクターのスタイルに変換します。シュライトは、DALL-E 3とChatGPTのオールツールモードを活用し、10分以内でこの魅力的なツールを構築しました。
ソーシャルエンゲージメントの最大化
AIインフルエンサーのローアン・チョンは「XオプティマイザーGPT」を作成し、提案されたソーシャルメディア投稿を自動的に分析し、エンゲージメントを向上させるための改善提案を行います。チョンは、自身のX（旧Twitter）の投稿データをアップロードして分析し、迅速にこのツールを構築しました。
アニメーションGIFの作成
アプリ開発者で元Twitter社員のニック・ドボスは「Gif-PT」を紹介しました。このGPTは、画像からフレームを生成し、Pythonコードを使用してアニメーションGIFを作成します。結果には一部不一致があったものの、ドボスは短時間で生み出された成果に驚きを表明しました。
コーチングとマインドフルネス
DevDayのライブ基調講演中、アルトマンはテクノロジー創業者向けに設計されたカスタムGPTを紹介しました。その他の初期GPTとして、Kraftfulのヤナ・ウェリンダーによる製品コーチングGPTや、ムスタファ・エルギシによる毎日実践する禅のガイドGPTがあり、より良い睡眠のためのマインドフルネスエクササイズを提供します。
これらの初期のGPTは、ユーザーがGPTビルダーを使用して作成できるもののほんの始まりを示しています。このプラットフォームが進化するにつれて、さまざまな機能やアプリケーションが登場することが期待されます。
Apple App Storeの初期の日々を振り返ると、初めてのサードパーティGPTはGPTビルダーとGPTストアの将来的な展望を示す希望の象徴です。OpenAIの野望は、モバイル分野におけるAppleの思いと重なり、力強いAIの未来への道を開いています。
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