データレイクハウスのリーディングプロバイダーであるDatabricksは、自然言語データサイエンスノートブックで知られるEinblickのチームを買収し、積極的な事業拡大を続けています。この革新的なツールは、企業ユーザーがデータの問題に対処する際に、わずか一文で解決策を示してくれます。
この買収は、Databricksにとって過去1年間で4件目の大規模な買収であり、これまでにデータレプリケーターのArcionを1億ドルで、Mosaic MLを13億ドルで、またデータガバナンスプラットフォームのOkeraを未公開の価格で取得しています。
Einblickの買収に関する財務詳細は明らかにされていませんが、Databricksが企業向けデータストレージと分析の包括的なソリューションを強化する戦略を示しています。また、競合であるSnowflakeとも対抗する姿勢を見せています。
Databricksのブログ投稿では、エグゼクティブのAli Ghodsi、Ted Tomlinson、Patrick Wendell、Prem Prakash、Cassie Miaoが次のように述べています。「Einblickのチームは、自然言語の質問を洞察を生成するためのコードやチャート、モデルに変換する最先端の技術を開発してきました。これは、データ関連の問い合わせに最適化された高度な生成モデリング能力を活用することを要求します。」
Einblickとは何か
2019年にMITとブラウン大学の研究者によって設立されたEinblickは、複雑なデータ質問を簡単な自然言語のクエリに変えるAIネイティブプラットフォームを開発しました。このプラットフォームはAIをユーザーインターフェイスに直接統合し、アイデアを実行可能なデータワークフローに変えるプロセスを簡素化します。
ユーザーはEinblickのAIアシスタント「Einblick Prompt」に質問や指示をすることができ、たとえば「ログの評価数と視聴数のヒートマップを描いて」と言うことができます。このシステムは、本格的に企業データを活用してリクエストを処理します。
Einblickは、ユーザー入力を文脈情報で強化し、SQLやPythonなどを通じて実行可能な洞察に変換する洗練されたアーキテクチャを誇っています。ユーザーは、Microsoft Word、Excel、さらにはSnowflakeからのデータを接続し、Einblick Promptがシームレスに情報にアクセスできるようにします。
さらに、Einblickは「ChartGen AI」という無料ツールを提供しており、ユーザーはCSV、Excel、JSONファイルをアップロードして、自分の意図を説明するだけでチャートを生成できます。
DatabricksがEinblickを買収した理由
Databricksは、Einblickの技術に大きな可能性を見出し、MosaicMLの最近の買収によって強化されたData Intelligence Platformに統合することを目指しています。目的は、一般的な言語を理解するだけでなく、企業ごとに異なる専門用語やニュアンスをナビゲートすることです。
Einblickの創設者兼CEOであるEmanuel Zgraggenは、ブログ投稿で「Einblickを設立する際の目標は、企業がデータをより活用できるように、最も簡単で協力的なデータプラットフォームを提供することでした」と強調しました。このビジョンは、Databricksの、あらゆるスキルレベルのユーザーにデータとAIへのアクセスを簡素化する使命と完全に一致しています。
特に、FortuneのTerm Sheetブログでは、DatabricksのCEO Ali GhodsiとEinblickの共同創設者Tim Kraskaが共にバークレーに通っていたという個人的なつながりが取り上げられました。